豆知識 - A7075とA6061の違い・特徴とは?【高強度アルミ選定】A7075の弱点を克服した「アルクイン300」の可能性と萬世興業の即納在庫

2025.11.08

A7075とA6061の違い・特徴とは?【高強度アルミ選定】A7075の弱点を克服した「アルクイン300」の可能性と萬世興業の即納在庫

何が違うのか?

 

一部半導体製造装置関連の部品や航空機部品、金型向けなど、高い強度と軽量化が求められる設計において、A7075とA6061は特徴が違えど意外と比較検討されやすいですよね。

明確なウィークポイントとしては、

 

  • A7075:最高峰の強度を持つが、応力腐食割れや加工性が課題。
  • A6061:汎用性が高いが、A7075ほどの強度は得られない。

 

本コラムでは、この二大熱処理アルミ合金を比較し、さらにA7075の一部課題を克服した弊社萬世興業の取扱材料である「アルクイン300」のご紹介、そして極厚板の在庫状況についてご案内します。

 


 

1. A7075、A6061、アルクイン300:三者の材質特性比較表

 

高強度材の選定において重要な「強度」「腐食性」「加工性」について、三者を比較します。 

 

特性項目 A7075(最高強度) A6061(汎用構造材) アルクイン300(加工性・高強度)
強度(引張強さ) 最高峰(アルミ合金中トップクラス) 高強度(A5052より優れる) 超高強度(S55C相当)
耐食性 劣る(特に応力腐食割れに注意) 良好(バランスが良い) A7075より改善されている
切削加工性 △(熱対策が必要) 良好 極めて優れる(鋼材の3〜50倍スピード)
溶接性 不向き 劣る(溶接自体は可能) 不向き(一部溶接補修は可能)
熱伝導性 中程度 良好 非常に優れる(鋼材の約3倍)

 

2. 用途別・最適な高強度アルミの選び方

 

① A6061が「最も安定した解」となるケース

 

A6061は、熱処理(T6処理)による安定した高強度に加え、耐食性や溶接性のバランスが良いため、高強度アルミの標準材として広く使われます。

【A6061が最適】

  • A5052より強度が必要な汎用構造部材。
  • 強度と同時に屋外や水気のある環境での使用も考慮する場合。
  • 比較的に低コストで材料が欲しい場合。

 

 

② A7075の「最高強度ゆえの限界」

 

A7075は間違いなくアルミ合金の最高強度を誇りますが、そのトレードオフとして、設計者や加工者は以下の大きな課題を抱えます。

  • 応力腐食割れリスク:引張応力がかかった状態で腐食環境に置かれると、突如として割れが発生するリスクがあり、高い信頼性が求められる用途では設計が難しくなります。
  • 加工負荷:硬度が高いため、鋼材ほどではないものの切削工具への負荷や加工時間がA6061よりも増大します。

 

 

③ A7075の一部課題を克服する「アルクイン300」の提案

 

A7075を検討しているが、上記の課題で採用をためらっている設計者の方には、アルクイン300が一つの代替選択肢となる可能性があります。※一部鋼材との比較

  • S55C相当の強度:A7075と同等レベルの超高強度を維持し、鋼材からの軽量化・置き換えに貢献します。
  • 加工時間を大幅短縮:鋼材の約3〜50倍という驚異的な加工スピードを実現。切削性が格段に向上しており、総コストの削減に直結します。
  • 優れた熱伝導性:鋼材の約3倍の熱伝導性により、金型用途(製品名にもある通り)はもちろん、機械部品の熱対策にも威力を発揮します。
  • A7075の応力腐食割れリスクを改善:特定の成分調整により、A7075の主要な弱点であった応力腐食割れに対する感受性が改善されています。

 

 


3. ⚠️ アルクイン300の注意点と萬世興業の強み

 

アルクイン300採用にあたっての留意点

アルクイン300は高い優位性を持つ一方で、以下の点に留意が必要です。

  • 規格:メーカー社内規格であり、JIS規格に該当しません。初めて採用する場合は、詳細な機械的性質や特性について、萬世興業までご相談ください。サンプルについてなども喜んで検討いたします。
  • 初期コスト:A6061などの汎用材と比較して、材料単価は高めになります。ただしアルクイン300は弊社在庫品のためA7075よりご相談に乗れます。

 

アルクイン300の性能を、より具体的に他素材と比較したい方へ。こちらのコラムもぜひご参照ください。

 

高強度アルミの標準材「A7075」と比較

アルクイン300とA7075(超々ジュラルミン)の強度・加工性・応力腐食割れ性について、4つの視点から徹底比較しています。A7075からの代替を検討している方は必見です。

[【徹底比較!】アルクイン300 vs A7075 コラムを読む]

 


 

萬世興業を選ぶべき理由:豊富な極厚板在庫とワンストップ加工

高強度材の選定と調達において、萬世興業は「在庫力」と「加工技術」で貴社の工数を劇的に削減します。

 

① 【極厚板の在庫力】A6061とアルクイン300は豊富に在庫

萬世興業は、特に納期遅延リスクの高い板厚100mmを超える極厚板を豊富に在庫しています。

  • A6061 極厚板:110mmから180mmまでの極厚板(JIS非該当領域を含む)を在庫しており、大物構造材の急な需要にも即座に対応可能です。
  • アルクイン300 極厚板:100mmから最大mm350までの幅広い板厚を在庫。超大物金型や大型機械部品のベース材など、多様なニーズに応える供給力を有しています。

 

② 【工数削減に直結】高精度な「1.5次加工」サービス

材料の調達と同時に、精密切断(Mカット+)や高精度フライス加工(2F/4F/6F)まで一貫して承ります!

 

特にA6061の豊富な在庫量とアルクイン300の加工性の高さを最大限に活かし、納品後すぐに次工程へ移れる状態でお届けします。

切断・加工は、在庫・技術力・提案力を兼ね備えた萬世興業にお任せください。

 


 

4. ? お問い合わせ:最適な高強度アルミの選定と加工のご相談

 

A7075とA6061、アルクイン300の特徴や違いとは?について特集しましたが、いかがでしたでしょうか。

改めてにはなりますが・・・弊社ではA6061とA7000系合金相当材アルクイン300どちらも豊富に在庫しております!

 

以下のリンクから、ぜひお気軽にご相談ください。

 

[A6061の製品詳細・在庫・カタログを"サクッと"確認する]

 

[アルクイン300の製品詳細・在庫・カタログを"サクッと"確認する]

 

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