2025.07.02
アルミの主な加工方法
アルミニウムは性質上、延びがあり、加工性が良い材料として知られています。
その加工性から、アルミニウムにはさまざまな加工方法があります。
それぞれの加工方法には特徴があり、製品の用途や精度、形状、コストなどによって使い分けられます。
主な加工方法
1.切削加工
特徴:フライス盤、旋盤、マシニングセンタなどでアルミ素材を削って目的の形状に加工
コンピューター制御により高精度や複雑な形状も可能
用途:精密機械部品、試作部品など
2.プレス加工
特徴:アルミ板を型に押し付けて挟み、プレス機で圧力をかけ成型する加工
大量生産やコスト削減に適している
用途:自動車の車体部品など
3.鍛造
特徴:ハンマーや油圧により打撃・圧力を加え成型する加工
鍛造により圧力を加えることで高強度と靭性を持つ
用途:自動車部品、航空機部品など
4.鋳造
特徴:溶かしたアルミニウムを型に流し込んで固める加工
砂型鋳造やダイカストなどがあり、複雑な形状かつ大量生産に適している
用途:エンジン部品など自動車部品で多く使用
5.押出加工
特徴:加熱して溶かしたアルミニウムをダイス(型)に押し出して成型する加工
長尺物に適している
用途:アルミサッシやレールなど建材、ヒートシンクなど
6.板金加工
特徴:レーザー加工機やベンディングマシンなどで薄い板の曲げ加工、穴加工、切断加工等を行う
用途:筐体部品、カバー部品、建築部品など
7.表面処理
特徴:アルミ加工後に施される表面の仕上げ加工
アルマイト(陽極酸化処理)により耐食性と装飾性を向上
その他、外観性の向上のための粉体塗装などがある
アルミ加工する際の注意点
アルミは柔らかい素材のため、傷が付きやすいです。
また、熱伝導性が良いため、切削加工では、切削熱により切粉が工具に付着しやすく、工具選定や切削速度の調整により溶着を防ぐことが必要となります。
溶接においても、熱伝導性の良さから材料そのものが高温となり欠陥が出やすいため、難易度が高くなります。
弊社では、特にアルミの厚板を使用した切削加工を得意としています。門型マシニングを設備し、大型サイズの加工が対応可能です。
その他、サイズが小さいものや数量も1個から対応可能です。また、切削加工以外の加工もご相談ください。